──カーライルがホワイトナイトとして交渉中

敵対的買収とホワイトナイト|中小企業が学ぶべきM&A最新事例をやさしく解説

◆ はじめに:敵対的買収とホワイトナイトという構図

 

2025年4月、精密機械メーカー「牧野フライス製作所」に対し、ニデックが約1,810億円での買収提案を発表。しかもその提案は、対象企業の同意を得ない“敵対的買収”でした。

 

これに対し、牧野フライスは「ポイズンピル(買収防衛策)」を発動。さらに米投資ファンドのカーライルが“ホワイトナイト(友好的買収者)”として登場し、現在は三つ巴の構図になっています。

 

近年、日本でもこのような“経営の主導権争い”が増えてきており、M&Aの在り方が変わってきたことを象徴する事例です。

 

◆ 企業が取るべき「自衛」と「選択」

 

今回の件で注目すべきなのは、敵対的買収に対して企業が「株主にどう説明するか」「どんな防衛策を講じるか」という戦略的判断です。

 

牧野側は、買収防衛策を取っただけでなく、より信頼できる相手(カーライル)との交渉を選びました。

これは「拒むだけではなく、よりよい選択肢を自ら提示する」という、企業の主体性を示す重要な対応です。

 

◆ 弊協会としての視点:この事例から中小企業が学べること

 

一見、大企業の話に思えるかもしれませんが、私たちはこの事例に“中小企業にも通じる教訓”があると感じています。

 

それは、

 

「会社の未来を自分で選ぶことの重要性」

 

「相手を選べる立場にあることの価値」

です。

 

中小企業においても、事業承継やM&Aの場面では、「売却される」のではなく「誰に託すか」を経営者自ら選ぶことができるべきです。

そのためには、早めに準備し、自社の魅力や課題を把握しておく必要があります。

 

◆ 主導権を握るM&Aを実現するには?

 

中小企業でも「売られる側」ではなく「選ぶ側」になるためには:

 

財務の見える化(決算書・試算表の整備)

 

業務フローや強みの棚卸し

 

経営者の思いや理念の言語化

など、事前の準備が鍵になります。

 

弊協会では、M&Aの実行支援だけでなく、こうした“準備段階の相談”にも対応しています。

「売る予定はないが、整理だけしておきたい」というご相談も歓迎しています。

 

 用語解説

【ポイズンピル】

敵対的買収を防ぐために企業が使う“防衛策”のことです。

例えば、ある会社が突然TOB(株式公開買付け)で乗っ取りを仕掛けてきたとき、既存の株主だけに有利な条件で株を増やしたり、

買収者だけが不利になるような仕組みを事前に準備しておくことで、買収のコストやリスクを高め、買収自体を断念させるのが狙いです。

牧野フライスに対するニデックのTOBでもこの「ポイズンピル」が話題になりました。

買収される側にとっては“盾”になる一方、株主にとっては企業価値にどう影響するか慎重に見極める必要があります。

 

【ホワイトナイト】

ホワイトナイトとは、敵対的買収を仕掛けられた企業が、友好的な企業に救済を依頼し、買収を受け入れてもらうことで敵対的買収を防ぐ戦略のことです。

「白馬の騎士」という名前の通り、経営陣や従業員、企業文化を尊重してくれる“味方の買い手”として登場します。買収される企業が自ら選んだ相手と手を組むことで、望まない買収から自社を守る手段の一つとされています。

M&Aの現場では、ホワイトナイトの登場が経営の行方を大きく左右することもあります。

 

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経営の主導権を守り、理想的な形で次世代にバトンを渡すために。

まずは今の状況を一緒に確認していきましょう。

 

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